出産後、おっぱいへの刺激によって母乳が出るようになると、最初のころは赤ちゃんに必要な栄養素や感染から守る免疫物質が多く含まれた初乳が出ます。この初乳は生まれたときの赤ちゃんの状態によってその時に必要な栄養素が含まれているオーダーメードの栄養です。そして初乳だけでなく母乳の恩恵は飲ませている限り続きます。

「初乳のすばらしさ」
~赤ちゃんに合わせたオーダーメードの栄養から
免疫物質が多い、胎便の排出を促す(黄疸の予防)、消化がいい、赤ちゃんの胃の大きさに合った量が分泌

1989年WHO・世界保健機関とユニセフが発表した母乳育児を成功させるための10ケ条があります。この中にお母さんにとっても母乳育児がうまくいくようなヒントが含まれていますのでご紹介します。
「母乳育児を成功させるための10カ条」世界保健機関/ユニセフ (抜粋)

1. 産後30分以内に母乳育児が開始できるよう母親を支援しましょう。多くの施設では産後30分以内にカンガルーマザーケアを行うことによってお母さんと赤ちゃんのふれあいの機会を設けて乳首への刺激を促します。
2. 医学的に必要でない限り新生児には母乳以外の栄養や水分を与えないようにしましょう。赤ちゃんは十分な栄養と水分を体に蓄えた状態で生まれてきます。あえて水分や人工乳を追加する必要はありません。
3. 母親と赤ちゃんが一緒にいられるように終日、母子同室を実施しましょう。お母さんと赤ちゃんがいつも一緒にいることでお互いをよく知りあうことができます。お母さんは赤ちゃんが母乳をほしがっているときにどんな行動をとるかを知ることができ、次第にそれに応えられるように授乳ができるようになります。
 ※ 母子同室の利点 授乳タイミングを知る、赤ちゃんが欲しい時に授乳が行えるようになる
4. 赤ちゃんが欲しがるときに欲しがるだけの授乳を勧めましょう。授乳の量や回数を制限する必要はありません。赤ちゃんが欲しがるときには赤ちゃんが満足するまで母乳を飲ませてあげましょう。
 ※ 母乳の量や回数を制限しない
5. 母乳で育てられている赤ちゃんに人工乳首やおしゃぶりを与えないようにしましょう。授乳期間中はお母さんの乳首以外の人工乳首やおしゃぶりは必要ありません。

WHOとユニセフをはじめとする八つの団体が定めたイノチェンティ宣言や、アメリカ小児科学会からの勧告において、生後六か月間は母乳だけを与えることが推奨されています。